カテゴリー別アーカイブ: ひまわり大使派遣

2018感謝祭交流報告会2

12月8日、ひまわり感謝祭で行った「交流報告会」では、午後の部のステージで発表を行いました。

まず、事前学習会を行った様子を映像で報告。暑い夏の日に見学した桃農家さん、JA直売所、土湯温泉バイナリー発電所、環境再生プラザで学習した内容を10分間の映像に取りまとめたものです。この映像集には、九州や岡山を訪問する大使が、災害で大きな被害を受けた住民の皆さまに向けたメッセージが込められています。実際の訪問時に見て頂き、感動をもって受け止めて頂いたものでした。また、各大使ツアーの様子を写真で紹介しました。

 

 

次に、二本松市の有機農家さんを題材にした絵本の読み聞かせです。事前学習会でお話しを伺ったこと、そのままが絵本にまとめられています。放射能が降ってきて農業をあきらめかけたこと、除染し、測定し、関東地方の方々の協力を得ながら新たに歩み始めた体験がひまわり大使から語られました。

 

 

岡山訪問時に交流した歌っ子すずちゃんが駆けつけて、オリジナルの復興応援ソング「ひまわり」を披露してくれました。これは「福島の今を知る」と題されたイベントでも歌ってもらった応援歌で、福島への温かな気持ちが伝わってくる歌でした。イベントを支えてくれた高校生や支援者も来福され、どのような思いでイベントを作り上げたのか、教えて頂きました。

 

各ツアーに参加した大使からの作文発表。ツアー実施後の感想文も披露しました。様々な体験が様々な思いを生み、震災以降の体験にプラスされて成熟していく頼もしさが感じられる作文発表となりました。

 

 

各ツアーを実施するにあたって受け入れ協力してくださった団体の皆さんや、大使の保護者からの発言もあり、会場全体が感動の輪で包まれる思いでした。ひまわりを栽培して下さるところから広がる善意の輪が福島の子どもたちを育て、風評や風化を越えて福島の経験が教訓として広がっていく様子が共有された素晴らしい時間となりました。

2018感謝祭交流報告会1

ひまわり感謝祭 交流報告会 その1

 

12月8日に実施する「ひまわり大使交流報告会」のため、2日に準備会を行いました。どのような報告会にすべきか大使同士で話し合い、写真で紹介する報告と、ステージ発表で行う報告の2種類で実施することを決めました。

それぞれの大使ツアーに分かれて、活動内容を紹介するための説明文づくりを行いました。九州や岡山、山形など、訪問先や活動内容によって内容は多岐にわたり、お互いのツアーの紹介を聞くことで、大使同士の更なる交流や学習に結びつけることが出来ました。

 

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12月8日、感謝祭当日は朝から集合し、張り出した写真にコメントを貼る作業を行いました。大使ツアーで交流した受け入れ協力者さんも来てくださり、再会を喜び合いながら振り返りの時間とすることができました。

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午後からのステージ報告のため、大使ツアーのコースごとに練習を行い、本番に備える緊張感が伝わってきました。

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映画鑑賞~ディスカッション

福島県 「ふるさと・きずな維持・再生支援事業」

 

映画鑑賞~ディスカッション

 

前半のDVD教材による学習の後、後半は短編映画を見て福島県民の体験を振り返りました。福島第一原発事故前から「核の問題」にクローズアップして取材していた鎌仲ひとみ監督による『カノン便り』です。

 

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福島県民に取材した短編映画を鑑賞

 

この映画には、高校生大使に近い年齢の女性たちによる被災地見学ツアーの取り組み、産直販売の農家さんや若いママさん達へのインタビューなどが多数収録されています。普段の生活では出会えない県民の声が間近に感じられ、多様な方々の経験も含めて発信することの重要性を認識することが出来ました。首都圏ツアーでは関東地方でひまわりを栽培して下さっている方々と交流します。そのプログラムで鎌仲監督をお招きした講座も予定されており、高校生たちは実際にお会いすることになる鎌仲監督との出会いを楽しみに待つことになりました。

 

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シャローム代表も交えてのディスカッション

 

映画に触発されて、高校生大使たちは東日本大震災後の経験をそれぞれに話し始めました。引率役の新関さんもご自身の体験を語り、お互いを尊重しながら気持ちを分かち合う素晴らしい雰囲気に包まれました。現在は高校生でも、震災当時は小学生。今は同じ学校に通っていても、それぞれの震災当時の経験を聞く機会は今回が初めてだったようです。首都圏ツアーを前に学習会を行うことで、地震と原子力災害に見舞われた福島への理解が進み、大使同士のきずなも一層深まった時間となりました。

 

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和やかな中にも真剣な事前学習風景

 

首都圏ツアー参加大使による原発事故後の振り返り

福島県 「ふるさと・きずな維持・再生支援事業」

 

首都圏ツアー参加大使による原発事故後の振り返り

 

2018年10月20日。11月に実施予定の首都圏ツアーに参加する高校生ひまわり大使4人が、福島市本町のまちなか夢工房に集まりました。これまでの事前学習会で学んだことに加え、特に原発事故後について振り返り、一層の準備を重ねるためです。引率担当の新関さん、オブザーバー参加の研究者も加わり、まずは放射能汚染やその後になされた対策などについて勉強しました。教材として使ったのは、中学・高校生向けにやさしく解説された学習用DVDです。7月に実施した事前学習会では、ベクレルとシーベルトの違いなど、ひまわり大使たちの間で基本的な知識があいまいになっている様子が伺えました。事故当初は日常生活の中でよく話題に上っていた語彙でしたが、高校生でも時間の経過につれてあやふやになってしまったようです。ましてや当時小さかった子どもたちにとっては、十分に理解されていないことが懸念されます。今回の学習会で、放射性物質の核種ごとの特徴や、放射線による影響、身を守る方法など、原発事故から7年が経過するにつれて忘れてしまっていた知識を改めて確認することが出来ました。

福島県内に住む私たち当事者でさえ薄れていく記憶。まして県外では報道が減り、風化が進んで行きます。こうしたなか、インパクトの強い情報に起因する“誤解”や“偏見”だけが残ってしまうのではないかという恐れもあります。私たち「ひまわり大使」は、出来るだけ正確な情報を持ち、「福島の現状」や「個々の大使が経験したこと」を伝え、風化や風評を越えていく使命を持っています。今回活用した学習教材は、首都圏に勤務する中学や高校の先生方がまとめて下さったもの。中立的な立場からの説明は大変分かりやすく、改めての理解に役立つ時間となりました。学習教材の編集チームは福島県内での取材も活発で、生の声による経験の伝授が非常に重要であることも再確認出来ました。

引率を担当する新関さんからは、二本松の子どもたちが教わった「有機農家さんが重ねた苦労」の話や、絵本の読み聞かせもありました。汚染された野菜を泣く泣く捨てたこと。栽培に工夫を凝らし、放射能汚染を低減させることに成功したこと。農家のおばちゃんたちが科学者顔負けの様子で食品測定を行い、野菜の安全を確認したことなど、様々な場面で福島県民が重ねてきた苦労や苦悩、克服のための努力を知ることが出来ました。高校生ひまわり大使たちも、深く考えを巡らせていたようです。

019.001学習会で対話を重ねる高校生大使たちDS6_4368
学習会で対話を重ねる高校生大使たち

019.002放射線に関する基本について学習
放射線に関する基本について学習

019.003有機農家を題材にした絵本を紹介DS6_4380
有機農家を題材にした絵本を紹介

 

岩手県盛岡市「岩手県青少年自立支援センターポランの広場」

(2)平成30年11月2日(金)

岩手県盛岡市「岩手県青少年自立支援センターポランの広場」訪問

ひまわり大使交流発表会 報告

 

私たち、一般社団法人シャローム福祉会の福祉事業所「ベーシック憩」は、ひまわり栽培にご協力頂いている「岩手県青少年自立支援センターポランの広場」へのひまわり大使ツアーを行いました。総勢28名の障がいを持つ方とスタッフは、ひまわりを通じて結ばれたご縁を大切に、自分たちの経験と福島の現状をお伝えしてきました。

学齢期の子どもの不登校や青少年のひきこもりに悩む親・青年たちを支える活動を行うポランの広場さんは、教育環境や家庭環境に留まらない社会的なサポートを大切に地域密着で支援活動に当たられています。その活動の中にひまわりプロジェクトを加えて頂き、岩手と福島との連携が進め

 

ポランの広場代表畠山氏とベーシック憩施設長高野

 

 

お互いの施設の活動紹介と交流

 

 

福島の現状や障がいを持つ利用者さんによる体験報告

 

ポランの広場とベーシック憩の記念撮影

「ひまわりプロジェクト」は平成24年3月11日の東日本大震災をきっかけに、全国の皆様の善意を寄せて頂いたことで始まりました。地域と地域が結ぶ具体的な支援策としてひまわりプロジェクトが立ち上げられ、7年以上の月日が流れようとしています。甚大な津波による被害や放射能汚染により、今もなおふるさとに戻れない方もいらっしゃいます。

私たちは次のようなお話しをさせていただきました。

「当時を思い出すと、やはり、避難所生活はとても苦しいものでありました。特に知的障害者家族の皆様のご苦労は大変なものでした。「わーっ」と奇声を上げてしまう方もいれば、落ち着きがなくなり、動きまってしまうといった行動もありました。その行動に対して、冷たい眼で見られたり、心無い言葉で罵倒されたりと、ご家族の皆様は片身の狭い生活を余儀なくされました」

「言葉で伝えられないために落ち着かなくなったり、奇声を発したりしてしまうのが知的障がいを持つ方の特徴です。当時の現状からすれば、気持ちが苛立つ事も当然ではなかったと思います。障がい者への理解があれば、ご本人やご家族が肩身の狭い思いをすることなく、災害時の困難な状況を乗り越えることができたのではないかと思います。災害時にとどまらず、平時から障がいの性質について理解を深め、誰でもが気持ちよく生活ができるようになるべきであると、東日本大震災と原発事故を経験して改めて確認されました。民間団体と行政との連携や学習の機会づくりについて検討や配慮が必要なのだろうと思います。

 

震災から8年が経ち、鎌倉や岩手といった遠方の地で育ったひまわりの種。その貴重な種を福祉事業所の利用者さんが大切に扱い、商品を育て上げています。私たち「シャローム福祉会」は、鎌倉、岩手、そして全国で育てて頂いた「種」というバトンをしっかりと受け取ることで奇跡的な出会いを体感しています。そのご恩返しとして震災の体験を語り、平時から障がいへの理解を深める必要性や正確な理解による誤解や偏見を超えるための働きかけを進めていきます。1センチに満たない小さな種から始まった取り組みが、このような出会いと気づきを生み、ふるさと・きずな維持・再生支援事業の一環として県外を訪問できたことに感謝したいと思います。

一般社団法人「シャローム福祉会」

ベーシック憩 施設長 高野真哉

 

 

神奈川鎌倉市 未来・連福プロジェクト主催「チャリティー文化祭」

2018 ひまわりプロジェクト

一般社団法人 シャローム福祉会

指定障害者福祉サービス事業所「ベーシック憩」

ひまわり大使交流発表会 報告

(1)平成30年10月14日(日)

神奈川鎌倉市 未来・連福プロジェクト主催「チャリティー文化祭」参加

未来・連福プロジェクトは、自然や伝統文化、食育などを通じて女性が子どもたちを健やかに育てることを目的に、鎌倉や湘南地区の母親たちが中心となって平成24年5月に発足した会です。「チャリティー文化祭」は東北の復興支援を目的としたイベントであり、震災以降、福島県内の様々な住民との連携を継続されてきました。その福島復興の一環として「ひまわりプロジェクト」にご賛同いただき、ひまわり栽培の幅広いネットワークづくりに貢献頂いています。毎年秋に開催されているこの「チャリティー文化祭」に参加し、未来連福プロジェクトのメンバーや神奈川県にお住いの方々と交流。いずみ幼稚園様からひまわりの種をお預かりしました。

シャロームからは東日本大震災と原発事故以降、障がいを持つ方々をサポートする中で感じてきたことをお伝えしました。災害という特殊な状況に置かれることで直面する困難について、神奈川の皆様のご理解を得られたものと感じています。鎌倉地域は海岸部から山間部までの距離が短いことから、地震発生後の津波被害について大きな懸念が抱かれています。行政や市民が連携して防災会議を開くなど、先進的な取り組みでも知られています。鎌倉の皆さまを守るためにも、福島での経験が教訓として活かされることを願っての交流となりました。

斉藤代表は、東北や福島の被害について風化が進む中で、今なお多くの方が避難されている現状について紹介され、これからも福島や東北を応援していくとの心強いお言葉を頂きました。こうしたイベントを毎年開いて頂くことで、忘れられてしまうことの不安が薄まり、正しい現状認識と共に住民同士の気持ちが結ばれていきます。自然災害に人災が加わった「複合災害」を経験した福島は徐々に復興の歩みを進めています。その現状をお伝えする機会を作り続ける必要性を確認した時間でした。

 

会場となった鎌倉の古刹・建長寺

会場となった鎌倉の古刹・建長寺

主催者である未来連福プロジェクトの皆さん

 

シャロームから福島の現状をご紹介

 

ひまわり大使山形ツアー 大江町訪問編

2018年度福島県ふるさと・きずな維持・再生支援事業受託事業

 

16.ひまわり大使山形ツアー 大江町訪問編
 河北町に続き、バスで45分。大江町の自然体験宿泊施設「やまさぁーべ」に移動しました。廃校となった小学校を有効活用した設備は大変使いやすく、自然観察指導員さんが常駐しています。今年度の春までに8回の自然体験プログラムでお世話になってきました。これまで、放射能による健康影響を危惧し、福島では難しくなってしまった屋外活動や自然体験を満喫してきましたが、福島の子どもたちが自らの体験を語り、福島の今をお伝えする機会は持てませんでした。今回は「ひまわり大使」として訪問することで、交流の中でしっかりと時間を設けることが出来ました。
 まずは体育館で走り回り、館内を探検し、夕食の準備をお手伝いしながら夕方まで過ごしました。

やまさぁーべ到着後、ひとまず遊ぶ大使たち

やまさぁーべ到着後、ひとまず遊ぶ大使たち

 

 地域ボランティアさんにご協力頂き、地元の新鮮な食材を使った美味しいカレーライスの夕食後、いよいよ発表の時間。河北町で発表したことで流れを理解し、大使達は更に自信を深めて臨むことが出来た様子でした。

マイエプロン持参で夕食の準備を手伝う大使の姿も

マイエプロン持参で夕食の準備を手伝う大使の姿も

夕食風景

夕食風景

 

まずは事前学習会の様子を映像で見て頂き、小学3年生コンビによる絵本『ふくしまで、オレは農業をやる』の読み聞かせ。続いて、先ほどとは別の6人の大使が用意してきた作文を発表しました。大江町の皆さんは食い入るように耳を傾けてくださり、原発事故の過酷さと非情さ、福島県民が懸命に続けてきた復興への歩みへの認識を新たにして下さったようです。

ひまわり大使による作文発表

ひまわり大使による作文発表

ひまわり大使による作文発表

ひまわり大使による作文発表

ひまわり大使による絵本の読み聞かせ

ひまわり大使による絵本の読み聞かせ

ひまわり大使による作文発表

ひまわり大使による作文発表

引率者も体験を語ります

引率者も体験を語ります

 

作文を発表してくれた大使達は同じ福島県に住んでいても、震災後の体験はそれぞれに異なります。小さくて何も覚えていない子、避難先から戻った子、農家の苦労を間近に見てきた子。参加した22名の大使達も、普段は聞くことのなかったお友達の体験に熱心に耳を傾け、その真剣な眼差しを見るだけでもこの「交流発表」の大切さを感じました。
 大江町の方々は一様に「素晴らしい時間を作ってもらった」と感動されたご様子です。自然体験や運動で屈託なく遊んでいる子どもたちが、顔に出さなくても過酷な体験を重ねてきたこと、更に、そうした時間を耐え忍びながら刻んできた保護者の気持ちにも思いを馳せて下さったのだと思います。このようにかけがえのない時間を作ることが出来たのもひとえに、参加してくれた大使達や送り出して下さった保護者の皆さま、いつもご協力下さる二本松市の学童クラブの皆さま、運営に協力してくださった皆さま、助成金を出して下さった福島県文化振興課の方々、そして全国でひまわりを植えて下さっている皆さまのおかげです。震災と原発事故から時間が経つにつれ、さらに深めていくべき活動であるという思いと共に、心からの感謝を重ねた「ひまわり大使山形ツアー」でした。

交流発表会でお世話になった「やまさぁーべ」にて

交流発表会でお世話になった「やまさぁーべ」にて

ひまわり大使山形ツアー 河北町訪問編

2018年度福島県ふるさと・きずな維持・再生支援事業受託事業

 

15.ひまわり大使山形ツアー 河北町訪問編

 

2018年9月29日。22名の子どもひまわり大使が山形県西村山郡河北町を訪問しました。福島市や二本松市から参集した大使達は事前の学習会に参加し、東日本大震災と原発事故以降、現在に至るまで重ねられてきた取り組みについて学びました。その内容を紹介映像や写真記録にまとめました。この事前学習を通じて感じ、考えたことに、保護者と共に振り返った家族の体験を加えて作文に集約し、訪問先で発表を行いました。

山形訪問の最初は河北町。原発事故後、外遊びが出来なくなった子どもたちを受け入れ、自然体験や交流を通じて多大なるご協力を頂いたのが河北町の皆さまでした。今回、子どもたちがひまわり大使として訪問し、苦労した経験や福島の今の姿を伝えることで、温かく支えて下さったことへの感謝の気持ちを表すことが出来たと感じました。

いつも自然体験で訪問する際と同様、河北町の田宮町長さんや松田議員さん、政策推進課長さん、町民のボランティアさんたちがバス到着を出迎えてくださり、これまで8年間に亘る温かなお支えを振り返り、「困ったときはお互い様。これからも、いつでも河北町に遊びに来てくださいね」とのお言葉を頂戴しました。

温かく支えて下さった河北町の田宮町長様にお礼の言葉を伝える
温かく支えて下さった河北町の田宮町長様にお礼の言葉を伝える

 

その後、交流会場である北谷地改善センターに移動。B級グルメで有名になった冷たい肉そばを昼食に頂きました。あまりの美味しさに「お代わり!」の手が次々と挙がり、子どもたちらしい元気さが垣間見られました。食後、しばしの休憩時間にも体育館や屋外広場で走り回る子どもたちが多く、束の間の時間も惜しんで楽しむ様子は微笑みを誘うものでした。

休憩後、地域の方々や町役場の職員さんたちを対象に、準備してきた発表を行いました。事前学習会で学んだ内容を映像で紹介。二本松市東和地区の有機農家さんを題材にした絵本『ふくしまで、オレは農業をやる』の読み聞かせに続き、6人の大使が体験をまとめた作文を披露しました。

小学3年生コンビによる絵本の読み聞かせ
小学3年生コンビによる絵本の読み聞かせ

 

河北町での作文発表
河北町での作文発表

 

河北町での作文発表2
河北町での作文発表

 

東日本大震災と原発事故という、未曽有の災害に遭いながらも懸命に生きてきた子どもたちを思い、集まって下さった方々は熱心に耳を傾けて下さいました。小学6年生でも震災当時は4歳。記憶が薄れているだけに家族から聞いた「自分史」は貴重なものです。こうしてプロジェクトに参加することが、家族の絆や大切にされてきた自分に気づく機会にもなります。発表後、「福島の子どもたちから生の声で体験を聞けて感動した」との感想が多く聞かれ、大変喜んで頂けました。子どもたちも「伝えることが出来た」「誰かの役に立つことが出来た」という達成感を感じたことと思います。

 

河北町議員 松田収作さんからのメッセージ
河北町議員 松田収作さんからのメッセージ

河北町政策推進課長 宇野勝さんからのメッセージ
河北町政策推進課長 宇野勝さんからのメッセージ

 

住んでいる地域や家族構成、考え方で震災後の生き方はそれぞれ違います。いざという時に快く助けて下さった河北町の皆さまに、少しでもご恩返しができたのではないか?と感じた時間でした。風化や誤解を越えた関係性が紡がれていくことの大切さへの実感も新たにしました。

「またいつでも河北町を頼りにしてください。いつでも待っていますよ」というお見送りのお言葉を、深い感動と共に胸に刻んだ交流発表会でした。

 

河北町での交流発表会を終えて
河北町での交流発表会を終えて

 

 

第4回事前学習会

2018年度福島県ふるさと・きずな維持・再生支援事業受託事業
第4回事前学習会(有機栽培農家さんをお招きして)
2018年9月11日(火)17:00~19:00
【二本松市岩代学童「ひまわりクラブ」にて】

9月11日(火)ひまわり大使山形ツアー参加者向けに第4回事前学習会を実施しました。
指導員の先生の他、20名以上の子どもたちに集まってもらいました。最初に「ひまわりプロジェクト」と「ひまわり大使ツアー」の活動について説明。大使として参加する子どもたちと一緒に意識合わせを行いました。子どもたちからは「県外で協力してもらったひまわりの種から、こんな油ができるんだ!」「ラッピングなど、障がいを持つ人たちがお仕事しているんですね!」「山形でお会いする人たちにしっかり伝えよう!」との声が上がりました。ひまわり大使は交流発表会を通じて「福島の現状」や「自分自身の経験」を伝える事が目的です。災害をきっかけに全国規模での助け合い活動が生まれていることを学べるのも特徴です。

ひまわり大使の役割を真剣にきくこどもたちの様子

ひまわり大使の役割を真剣にきくこどもたちの様子

 

ゲスト講師として、子どもたちと同じ二本松市在住の有機栽培農家、大内督(おさむ)さんのお話しをお聞きしました。原発事故後、有機農家として「放射能」との闘いが始まったそうです。除染をすると震災前の充分栄養を含んだ土には戻らない。土を入れかえても有機栽培としての満足行く畑にならない。何度もあきらめかけ、廃業も考えたそうです。農産物を直接販売していたお客さんも4割ほどに減ってしまった。やっとお客さんが戻り始めたのはここ2~3年のことだそうです。苦労しながらも、震災前から続けて来た「安全な野菜を提供したいという思いで頑張って来た」というお話しに、ひまわり大使たちは心打たれた様子で聞き入っていました。

ご自身の体験を語る大内督(おさむ)さん

ご自身の体験を語る大内督(おさむ)さん

有機農家大内さんのお話しを真剣に聞く「ひまわり大使」の様子

有機農家大内さんのお話しを真剣に聞く「ひまわり大使」の様子

 

お話しをお聞きした後、大内さんたち二本松の有機農家さんを取材した絵本をご紹介頂きました。『ふくしまで、オレは農業をやる』です。
突然の放射能汚染に驚き、嘆き、絶望したこと。子どもたちが避難し、寂しくなった学校の教室。食べられなくなった野菜を捨てるくやしさ。それでも冬野菜が葉を広げ、放射性物質を受け止めてくれたこと。葉っぱのおかげで土そのものの汚染が食い止められたこと。有機農業を続けたいと株を抜き、肥やしを入れたこと。有機肥料が放射性物質に打ち勝ち、野菜の汚染が低くなること。全国から農作業の応援に駆けつけてくれる人たちのこと。応援に来てくれた人がお嫁さんになってくれたこと。農家のお母さんたちが科学者顔負けで測定を行ったこと。2~3年たち、米や野菜が食べられるようになったこと。そして、できた野菜がうまいこと。力強い絵と共に語られる苦労と努力、そして放射線に負けなかった姿が目に浮かび、感動を重ねた様子の子どもたちでした。作文の発表と共に、この絵本も是非読んで紹介したいと決まりました。

ひまわり大使岡山ツアー④

2018年度福島県ふるさと・きずな維持・再生支援事業受託事業
ひまわり大使ツアー
2018年8月3日(金)~2018年8月6日(月)
受け入れ団体:福島の今と岡山をつなぐ委員会・笠岡ひまわりプロジェクト実行委員会

 

【道の駅笠岡ベイファーム(笠岡市)】
 8月5日(日)ひまわり大使は10ヘクタールある観賞用ひまわり畑をまわりました。そのうちの一区画に植えて頂いた「ひまわりプロジェクト」用の畑を、栽培にご協力頂いた大島中学校の生徒さんと交流しながら見学させて頂きました。暑い日差しに向かって咲くひまわりは逞しく、災害を越えて結ばれる友情の強さを物語っているかのようでした。

ひまわり畑でのひまわり大使と大島中学校の生徒さん

ひまわり畑でのひまわり大使と大島中学校の生徒さん

 

【カフェテラスささえ愛(笠岡市)】
 その後、ひまわり大使は大島中学校の生徒さんと「カフェテラスささえ愛」へ。昼食の前に「ひまわり大使報告会」を行いました。笠岡ひまわりプロジェクト実行委員会のスタッフの皆さん、笠岡市役所の職員さん、交流を続けている大島中学校の生徒さんの前で、事前学習会での質疑応答を元にまとめた「福島の現状」を伝える作文を読み上げました。またここでも、今回の「笠岡市北部」の水害に対するお見舞いの言葉をお伝えしました。最後に、福島からの義援金を笠岡ひまわりプロジェクト実行委員会の代表にお渡ししました。
報告会の後、「今まで福島支援でひまわりプロジェクトに参加してきたが、今回の笠岡市の水害で、ひまわり大使にここまで親身に励まされるとは!笠岡市の復興に向けて本当に勇気が湧いてきた!」と男泣きする皆さんもおられました。

 

【大島中学校の生徒さんとともにライフパーク倉敷科学センター(倉敷市)へ】
 ひまわり大使は、大島中学校の生徒さんとライフパーク倉敷科学センターへ。車中の約50分間、ひまわり大使は積極的に大島中学校の生徒さんに話しかけ、和やかな時間を過ごすことができました。昨年もひまわり大使として笠岡を訪れた一人は「毎年の継続があるからこそ親身に交流できて、とても親近感がわきました」と感想を語っていました。別れの時も、お互い名残惜しそうにいつまでも手を振り合っていました。

 

【岡山ユニバーサルホテル(岡山市)から岡山駅経由福島駅へ】
 8月6日(月)この日も岡山県は汗びっしょりになる猛暑。プログラムをやり遂げた充実感と岡山の方々と交流できた感動の余韻にひたりながら一路福島に向かいました。
 広大な畑の一角に花開く福島のためのひまわり。笠岡市で継続的に取り組んでくださっているおかげで、東日本大震災と原発事故後、薄れつつある記憶が確認されます。今夏は水害を経験することになってしまった岡山の皆さま。お互いに防災や減災への意識を繋ぎながら、今後も共感に基づいた交流を続けたいと振り返る帰路でした。

岡山駅でのひまわり大使7名

岡山駅でのひまわり大使7名